ゴーストレストランとは?実際に働く経験者が解説

 

ニュースや会話でときどき耳にする、ゴーストレストランってなんだろう?

 ゴーストレストランって言葉を聞いたことはあるけど、ゴーストレストランの意味がイマイチ分からない人、多いのではないでしょうか?

 そこで実際にゴーストレストランで働き、マネージャーをしていた筆者が、ゴーストレストランについて解説します。

 この記事は、こんな人たちにオススメです。

 ・ゴーストレストランって言葉の意味が知りたい。                       ・ゴーストレストランが具体的に何をしているのか知りたい。                                                     ・ゴーストレストランで実際に働いた人の話を聞きたい。

ゴーストレストランの定義

 ゴーストレストランとは、客席を設置せず、ウーバーイーツや出前館等のプラットフォームを利用し、宅配でお客様に料理を提供するレストランのことです。

・有名なチェーン店のピザ屋さんも、ゴーストレストランになるの?

それだったら、有名なピザ屋さんや、宅配専門のお寿司やさんも、ゴーストレストランになるの?

 こんな疑問が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか?

 しかし、有名なチェーン店のピザ屋さんやお寿司屋さんも、客席を設置せず、宅配のみで営業していますが、ゴーストレストランと呼ばれることは基本的にありません。

宅配専門店という認識が広く浸透しているお店は、ゴーストレストランと呼ばれず、「宅配専門店」と呼ばれます。

つ まり、ゴーストレストランとは客席を設置していないが、客席を設置していないということを、広く知られずに営業している宅配専門のレストランということになります。

これだけの説明だと少し分かりづらいですね。具体的な例を見ていきましょう。

ゴーストレストランにはどんなお店があるの?(具体例)

 筆者が働いていたゴーストレスランでは下記のような名前のレストランがありました。(実名は避けます。)

1.牛タン専門 ○○○店 ←○○○の中に、店舗名が入ります。             2.讃岐うどん ○○○店

3.○○系 ○○ラーメン屋

 上記の例を見て、どうでしょうか?

 名前だけを見て、宅配専門店と想像できる人は少ないのではないでしょうか?

 ゴーストレストランの特徴として、ウーバーイーツや出前館で名前を見た際、宅配専門店だと分かりづらいということです。実際に客席を設けたレストランの商品が、デリバリーされるものだと思われがちです。

 実際、筆者が働いていたゴーストレストランの店舗も、注文されるほとんどのお客様は、ゴーストレストランということを知りませんでした。

 お店側としても、お客様にゴーストレストランだと知って欲しいとは思っておらず、実際に客席のあるレストランの商品がデリバリーされていると思って欲しいと考えています。その方がより高級な商品が届くと思ってもらえるからです。

 つまり、お店側としては、あまりゴーストレスランということを知られずに営業したいと思っている場合が多くあります。

ゴーストレストランは一つの場所で、複数の店舗名の料理をつくっているってホント?

 ここまでに記述したように、ゴーストレストランはキッチンさえあれば運営できるようになっています。つまり一つのキッチンで複数の店舗を運営し、色々なお店の料理を提供することが可能です。

もう一度、先ほどの例を挙げて見ていきましょう。

1.牛タン専門 ○○○店 ←○○○の中に、店舗名が入ります。              2.讃岐うどん ○○○店

3.○○系 ○○ラーメン屋

こういった複数の店舗をウーバーイーツや出前館にそれぞれ登録し、同じ調理場所でつくるということです。

実際に筆者が働いていたゴーストレストランでも10を超える複数店舗の料理をつくっていました。

 冷蔵庫や冷凍庫の収納場所に限りがあるので、無限にというわけにはいきませんが、10店舗を超えるレストランを一か所で営業しているゴーストレストランは多くあります。

反対に、筆者の知る限り、1店舗のみの料理を取り扱ったゴーストレストランは、あまり多くありません。

・ゴーストレストランがウーバーイーツや出前館に複数店舗を登録するメリット

・複数の店舗を登録することで、より多くお客様の目につき、注文を多く獲得できます。                                        ・複数の店舗を登録することで、その地域の人気業態や人気料理等の傾向を分析することができます。

・ゴーストレストランがウーバーイーツや出前館に複数店舗を登録するデメリット

・取り扱う店舗が増えれば増えるほど、取り扱う食材が増え、収納に困ったり、廃棄ロスの可能性が高まります。

・高い金額ではありませんが、ウーバーイーツや出前館等のプラットフォームに登録する際に、それぞれの店舗に費用が掛かります。

・複数店舗の料理の提供を、ひとつのキッチンですべて調理しているということが知れ渡れば、ブランドイメージが下がる場合があります。

ゴーストレストランの中はどうなってるの?

・ゴーストレストランの中はキッチンだけ

 これまでに記載したように、ゴーストレストランの中に客席はありません。

 ゴーストレストランを運用するために必要なのは、料理を調理するキッチンだけです。

 また、ゴーストレストランの多くは大きなキッチンを必要としません。

 筆者が働いていたゴーストキッチンも、レストランと聞いて想像するような大きなものではなく、非常に小さなキッチンです。例えるなら、大将が一人で営業している居酒屋さんくらいの規模です。

ゴーストレストランのキッチンは家賃を抑え、小さいのが基本!

・ゴーストレストランのキッチンが小さい理由

 私が知る限り、ゴーストレストランで3人や4人で調理するような店舗はほとんどありません。ほとんどがワンオペ、もしくは多くても2人までです。

 ゴーストレストランについて下の記事に記載していますが、決して儲かる商売ではありません。

ゴーストレストランが儲からない理由。現場で知った意外な落とし穴。

 商売モデルとして、少ない設備投資で、且つ家賃が低く、人件費を抑えられる必要があります。

 なので、ピカピカの大きなキッチンで多くの人件費を使い運営するモデルではありません。

 あくまで狭いスペースで土地代を抑え、元々の居ぬき等の中古物件で初期投資を抑えるのが一般的です。

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